3階建ての建売は後悔する?間取り・生活動線で見る判断ポイント

新築一戸建てを探していると、希望するエリアや予算の中で3階建ての建売住宅が候補に入ることがあります。一方で「階段の上り下りが大変そう」「家事がしにくいのでは」「年齢を重ねてから困らないか」など、購入後の暮らしに不安を感じる方もいるでしょう。

3階建てだからといって、一律に後悔しやすいわけではありません。暮らしやすさを考えるうえで大切なのは、単に「3階ある」ということよりも、LDKや水回り、収納、個室がどの階にあり、普段の生活でどれだけ階をまたいで移動することになるかです。

建売住宅全般で確認しておきたいポイントは、建売住宅で後悔しないために確認したいことでも詳しく解説しています。

たとえば同じ3階建てでも、洗濯から物干し、収納までが近い間取りと、3つの作業がそれぞれ別の階に分かれている間取りでは、日々の負担は変わります。玄関とキッチンの位置関係によっては、買い物後の荷物運びの感じ方も違ってきます。

この記事では、3階建てのデメリットを並べるのではなく、検討している3階建て建売が自分たちの暮らしに合うかを、購入前に判断するための見方を整理します。間取り図で確認したいポイントから、実際の見学で確かめたいことまで順に見ていきます。

この記事を読むとわかること

  • 3階建て建売で負担が生まれやすい間取りの考え方
  • 自分たちの買い物・洗濯・収納動線を候補物件へ当てはめる方法
  • 間取り図だけでは分からない、見学時に実際に確かめたいこと

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3階建ての建売住宅は後悔する?まず知っておきたい判断の考え方

3階建ての建売住宅は、階段の上り下りがあるという理由だけで「後悔しやすい」とは判断できません。同じ3階建てでも、LDKや水回り、収納、個室がどの階に配置されているかによって、日々の移動量や暮らしやすさは変わります。

見るべきなのは「3階建てかどうか」だけではなく、自分たちが毎日することと、各階の配置が無理なくつながっているかです。家族構成や生活習慣によっても評価は変わるため、ネット上の「3階建てはやめた方がいい」「住んで良かった」といった意見だけで候補から外したり、反対に問題ないと決めたりするのは避けた方がよいでしょう。

購入を判断する際は、まず3階建てでどのようなときに負担が生まれやすいのかを整理し、そのうえで自分たちの暮らしと候補物件の間取りを照らし合わせていくことが大切です。

3階建てで後悔につながりやすいのは「階数」より暮らしとのミスマッチ

3階建ての暮らしにおける、暮らしやすい間取り(左)と暮らしにくい間取り(右)の比較図。階段の上下移動、家事動線、収納と設備の配置の違いを、イラストとアイコンを用いて左右対称に分かりやすく示しています。

3階建ての暮らしでは、LDKや水回り、収納、個室などが3つの階に分かれるため、その配置によって日常の上下移動が増えることがあります。負担になりやすいかどうかを見るうえで大切なのは、階段があること自体ではなく、普段の生活の中でどの行動が階をまたぐのかという点です。

一方で、生活に必要な場所が使いやすく配置されていれば、同じ3階建てでも感じ方は変わります。ここでは、3階建ての建売住宅でどのような配置の組み合わせが負担につながりやすいのかを、階段・家事・収納という日常生活に近い視点から整理します。

階段の有無より「1日に何度上下するか」で負担は変わる

3階建てでは階段を使うこと自体は避けられませんが、暮らしやすさを考えるときに見たいのは、階段の段数よりも日常生活の中で上下移動がどれだけ発生するかです。

たとえば、1階に玄関、2階にLDK、3階に寝室がある間取りなら、帰宅後に2階へ上がり、着替えや就寝のために3階へ移動するといった動きが考えられます。さらに、忘れ物を取りに戻る、掃除道具を別の階へ運ぶなど、間取り図だけでは意識しにくい移動も日常では発生します。

また、同じ階段移動でも状況によって負担の感じ方は異なります。手ぶらで上り下りする場合と、買い物袋や子どもの荷物を持って移動する場合では条件が違うためです。

3階建てを検討するときは「階段があるか」ではなく、自分たちの普段の行動で何度、どのような状態で階段を使うことになるかを考えることが重要です。

ただし「1日に○回以上なら暮らしにくい」といった一律の基準があるわけではありません。生活時間や家族構成、在宅時間によって階段を使う場面は異なるため、上下移動の多さだけで3階建ての暮らしやすさを決めることはできません。

家事が複数の階に分かれると小さな移動が積み重なる

3階建てで家事の負担を考えるときは、キッチンや洗面室といった設備を一つずつ見るのではなく、家事の始まりから終わりまでをつなげて考える必要があります。

特に分かりやすいのが洗濯です。たとえば洗濯機が1階、物干しスペースが3階、衣類をしまう収納が2階にある場合、洗濯物を持ったまま階段を移動する場面が生まれます。1回の移動だけを見れば大きな負担に感じなくても、洗濯は繰り返す家事なので、その動きが日常的に続く点は見落とせません。

反対に、洗濯機・干す場所・収納が同じ階や近い位置にまとまっていれば、3階建てでも上下移動を抑えられる場合があります。つまり、家事のしやすさは「3階建てかどうか」だけではなく、どの作業がどの階に配置されているかで変わります。

間取りを見るときは、設備の場所だけでなく「洗う→干す→しまう」のように、一つの家事を最初から最後までたどってみることが大切です。

なお、洗濯の仕方は家庭によって異なります。外干しが中心か室内干しが中心か、洗濯物を各部屋へしまうのか一か所にまとめるのかによって、階をまたぐ回数や移動する距離も変わります。そのため、同じ間取りでも、普段の洗濯方法によって負担の感じ方は変わります。

使う場所と収納・設備の階が離れると不便を感じやすい

3階建てでは、収納の「量」だけでなく、何をどこで使うのかまで見ておかないと、実際に住み始めてから移動の多さに気づくことがあります。

たとえば、掃除機を1階に収納していても、2階や3階で使う機会が多ければ、そのたびに持って階段を上り下りすることになります。衣類や日用品も同様で、使う場所としまう場所の階が離れていると「取りに行く」「戻しに行く」という小さな移動が増えていきます。

収納スペースが広くても、必要なものを使う場所の近くに置けなければ、必ずしも使いやすいとは限りません。反対に、収納量そのものは大きくなくても、各階に必要な収納が分かれていれば、日常の移動を減らせる場合があります。

収納を見るときは「どれだけ入るか」だけではなく「そこで使うものを、その近くにしまえるか」という視点で間取りを確認することが重要です。

収納以外にも、洗面やトイレなど頻繁に使う設備は、家族が主に過ごす階との位置関係を見ておきたいところです。間取り図では数や広さに目が向きやすいため「使うたびに別の階へ移動する設備はないか」という視点を加えると、住み始めてからの使い方をイメージしやすくなります。

ここまで見てきた内容に共通するのは、日常の動作が階をまたぐほど、上下移動が暮らしの中に入り込みやすくなるという点です。ただし、どの移動を負担に感じるかは、家族の生活習慣や間取りによって異なります。

そこで次は、買い物や洗濯、収納、将来の暮らしまで含めて、検討中の3階建て建売が自分たちに合っているかを具体的に判断していきます。

3階建ての建売が自分たちに合うか判断するポイント

3階建て住宅での生活動線(家事、移動、収納、将来の変化)を比較・検討するためのポイントをまとめたイラスト図解。

3階建ての建売住宅が合うかどうかは、間取りだけを見て「使いやすそう」「大変そう」と判断するのではなく、自分たちが普段どのように暮らしているかを重ねて考える必要があります。

特に見ておきたいのは、毎日の生活で繰り返す行動です。帰宅してからLDKへ移動する、買ったものをキッチンまで運ぶ、洗濯物を干してしまう、必要なものを収納から取り出す――こうした一つひとつの動きが、候補物件の中でどの階にまたがるのかを整理すると、間取り図だけでは分かりにくい負担が見えてきます。

この章では「3階建てに向いている人・向いていない人」と単純に分けるのではなく、自分たちの生活を候補物件の間取りに当てはめて判断する方法を整理します。現在の暮らしだけでなく、家族の変化や購入後に大きく変えにくい配置まで含めて確認していきます。

まずは毎日することを階ごとに当てはめる

候補の3階建て建売を見るときは、部屋名や広さだけを追うのではなく、自分たちが普段している行動を間取りの上に重ねてみると判断しやすくなります。

たとえば、朝起きて洗面へ行く、着替える、LDKで食事をする、外出する。帰宅後は買ったものをキッチンへ運び、洗濯や入浴を済ませ、寝室へ移動する。この一連の流れを候補物件に当てはめると、どの場面で階段を使うのかが具体的に見えてきます。

ここで大切なのは、すべての移動を同じ重さで考えないことです。1日に何度も繰り返す動きと、週に数回しかない動きでは、暮らしへの影響が異なります。特に、買い物、洗濯、着替え、入浴、就寝など、頻度の高い行動から見ていくと、優先して確認したい部分を整理しやすくなります。

最初に見るべきなのは「この間取りは便利そうか」ではなく「自分たちが毎日することを、この家ではどのように行うことになるか」です。

この段階では、理想的な間取りを探そうとする必要はありません。まずは平日や休日の普段の過ごし方を候補物件へ当てはめ、どの行動で階をまたぐことになるのかを整理します。現在の生活を基準にしておくと、次に買い物や洗濯など個別の動きを比べるときにも判断しやすくなります。

玄関・駐車場とLDKの位置関係を見る

2階LDKのある3階建てでは「LDKが2階だから不便」と決めつけるのではなく、玄関や駐車場からLDKまでの移動を具体的に見ていく必要があります。

特に確認したいのは、買い物から帰ったときの動きです。車を使う家庭なら、駐車場から玄関へ入り、食料品や飲料を持ったままキッチンまでどのように移動するのかを想像します。玄関から階段までの距離や、途中で荷物を一時的に置ける場所があるかによっても、使い勝手は変わります。

ここで比べたいのは、1階LDKと2階LDKのどちらが優れているかではありません。自分たちが日常的に何を運ぶのか、その移動をどのくらい繰り返すのかまで含めて考えると、候補物件での暮らしを具体的に判断しやすくなります。

2階LDKを判断するときは「何階にあるか」だけでなく、玄関・駐車場からキッチンまでの一連の移動をセットで確認することが大切です。

買い物の頻度や量、車を使うかどうかは家庭によって異なります。まとめ買いが多い家庭と、必要なものを少量ずつ買う家庭では負担の感じ方も変わるため、間取り図を見るときは自分たちの普段の買い物の仕方まで重ねて考えると判断しやすくなります。

洗濯は「洗う・干す・しまう」を一続きで見る

洗濯まわりの間取りは、洗濯機の位置だけを見ても使いやすさを判断しにくい部分です。3階建てでは、洗う場所・干す場所・衣類をしまう場所が別の階に分かれていることもあるため、一連の流れとして確認する必要があります。

たとえば、洗濯機が1階、バルコニーが3階、家族の衣類をしまう収納が2階にある場合、濡れた洗濯物を持って上がり、乾いた後に再び別の階へ運ぶ動きが発生します。一方、室内干しスペースや収納が洗濯機の近くにまとまっていれば、階をまたぐ回数を抑えられる場合があります。

ここで見るべきなのは、単純な移動距離だけではありません。濡れた洗濯物を持って階段を使うのか、乾いた衣類を家族それぞれの部屋へ運ぶのかによって、同じ間取りでも負担の感じ方は変わります。

洗濯のしやすさは「洗濯機がどこにあるか」ではなく「洗う→干す→しまう」を最後までたどったときに何階を移動するかで考えると判断しやすくなります。

また、外干し中心の家庭と室内干し中心の家庭では、使う場所そのものが異なります。現在の洗濯方法を候補物件に当てはめたうえで、毎回繰り返す移動に無理がないかを見ることが、間取りを比較するときの一つの基準になります。

洗濯以外も含めて家事全体の動きを整理したい方は、家事動線の良い間取りとは?後悔しない考え方と失敗例を解説も参考にしてください。

収納は広さより「使う場所の近くにあるか」を見る

収納の使いやすさは、収納量だけでは判断できません。3階建てでは生活する場所が複数の階に分かれるため「何をしまう収納なのか」と「それをどこで使うのか」をセットで見る必要があります。

たとえば、掃除機や日用品を1階にまとめて収納していても、2階や3階で使う機会が多ければ、そのたびに取りに行くことになります。衣類も同様で、寝室と衣類収納が別の階にあれば、着替えや洗濯物をしまう際に階段を使う場面が増えます。

反対に、大きな収納が一か所にある間取りでなくても、玄関付近には外出用品、LDK付近には日用品、寝室の近くには衣類というように、使う場所の近くへ必要な収納が配置されていれば、生活の中で階をまたぐ回数を減らせる場合があります。

収納を比較するときは「何帖あるか」「収納が何か所あるか」だけでなく、普段使うものを使う階の近くにしまえるかまで確認することが判断材料になります。

ただし、収納を各階に分ければ必ず使いやすくなるわけではありません。持ち物の量や管理の仕方によっては、一か所にまとめた方が使いやすい家庭もあります。候補物件を見る際は、現在の住まいで「よく取りに行くもの」「別の場所にあれば便利だと感じているもの」を思い浮かべ、それをどの階へ収納することになるのか当てはめると、実際の暮らしを想像しやすくなります。

収納だけでなく動線を含めた間取り全体の見方は、暮らしやすい間取りとは?動線・収納で見る後悔しない考え方で詳しく解説しています。

現在だけでなく数年後の家族の暮らしも重ねる

3階建ての建売住宅を選ぶときは、今の家族構成だけで使いやすさを判断しない方がよいでしょう。住み始めてから数年たつと、子どもが自分の部屋を使うようになったり、家族それぞれの生活時間がずれたりして、家の中でよく使う場所や移動の仕方が変わることがあります。

たとえば、購入時には子ども部屋をほとんど使っていなくても、成長後に3階の個室を日常的に使うようになれば、LDKや水回りとの行き来は増えます。反対に、家族が長い時間を過ごすLDKの近くにトイレや収納があり、日常生活の多くが一つの階で完結する間取りであれば、将来も階をまたぐ場面を抑えられる可能性があります。

ここで必要なのは、何十年後の暮らしまで正確に予測することではありません。子どもの成長、在宅時間の変化、家族それぞれが別の階で過ごすようになるなど、起こり得る変化をいくつか候補物件に重ねてみることです。

今の暮らしに合うかだけでなく、家族の使う部屋や過ごす階が変わったときにも無理がないかまで見ておくと、購入後のミスマッチを減らしやすくなります。

なお、将来の身体状況まで一律に予測して「この間取りなら老後も安心」「3階建ては年齢を重ねると住めない」と判断することはできません。ここでは年齢そのものではなく、将来、生活の中心となる場所が変わった場合にも各階を無理なく使えそうかという視点で考えるのが適切です。

購入後に変えにくい配置から優先して判断する

3階建ての建売住宅を比較するときは、気になる点をすべて同じ重さで見る必要はありません。購入後に工夫しやすいことと、間取りそのものに関わることを分けて考えると、優先順位をつけやすくなります。

たとえば、収納が少し足りない場合は、家具を追加したり持ち物を見直したりして対応できることがあります。一方、階段の位置やLDK・水回りがある階などは、家具の置き方を変えるような感覚では調整できません。こうした配置が普段の生活と合わない場合は、住み始めてから工夫するよりも、購入前の段階で慎重に検討する必要があります。

ここまで確認してきた買い物・洗濯・収納・将来の暮らしについても「多少の工夫で対応できそうか」「間取りそのものが生活に合っていないのか」を分けて考えてみます。たとえば、収納用品を追加すれば解消できる問題と、毎日の洗濯で複数階を往復する配置では、購入後の対応のしやすさが同じとは限りません。

建売住宅では、あとから大きく変えにくい階別配置ほど、購入前の判断材料として優先して見ることが重要です。

ただし、どこまで変更できるかは建物の構造や工事内容によって異なります。「水回りは移動できない」「間取りは変更できない」と一律に決めるのではなく、気になる部分がある場合は、購入前に販売会社などへ変更の可否や条件を確認しておくとよいでしょう。

ここまでの判断基準は、すべての家庭に共通する「正解の間取り」を見つけるためのものではありません。自分たちが繰り返す生活行動を間取りに重ね、どこに負担が生じそうかを具体的に見つけるためのものです。

買い物や洗濯など頻度の高い行動で階をまたぐ場面が多くないか、家族の暮らし方が変わっても使いにくくならないかを確認します。そのうえで、階段や水回りの位置など、購入後に大きく変えにくい部分を優先して判断すると、候補物件を比較しやすくなります。

3階建てを選ぶかどうかではなく「この間取りで自分たちの生活を無理なく続けられそうか」まで具体的に考えることが、購入判断の基準になります。

ただし、生活動線だけで3階建ての購入判断が完結するわけではありません。暑さや採光、耐震性、将来の階段利用などは「3階建てだから」という理由だけでは判断できない項目もあります。次は、こうした3階建てで誤解されやすい注意点を整理します。

購入前に誤解しやすい3階建ての注意点

購入前に誤解しやすい3階建ての注意点を解説した図解。「将来の暮らし」「暑さ・採光」「耐震性」の3つのテーマについて、階数だけで判断せず個別の条件を確認すべきポイントをイラストで整理しています。

3階建てについて調べていると「老後は暮らしにくい」「3階は暑い」「地震に弱い」といった情報を目にすることがあります。ただ、こうした内容は階数だけで決まるものではなく、間取りや方角、窓の位置、住宅性能など、個別の条件によって変わります。

そのため、3階建てというだけで不安材料にするのではなく、何が階数による影響で、何がその住宅ごとの条件によるものなのかを分けて考えることが大切です。

ここでは、購入前に特に誤解しやすい「将来の暮らし」「暑さ・採光」「耐震性」の3点について、どこまでを3階建ての特徴として考え、どこから個別の住宅性能や間取りを確認すべきか整理します。

老後の不安は年齢だけでなく主要な生活機能の階で考える

3階建てを検討するとき「年齢を重ねたら階段が使えなくなるのでは」と不安になることがあります。ただ、将来の暮らしやすさは年齢だけでは判断できません。見るべきなのは、日常生活に欠かせない場所がどの階に配置されているかです。

たとえば、LDK・トイレ・洗面・浴室・寝室など生活に必要な場所が複数の階に分かれている間取りと、日常的によく使う機能がある程度同じ階にまとまっている間取りでは、必要になる上下移動が異なります。将来のことを考えるなら「3階へ上がる必要があるか」だけでなく、食事・入浴・就寝など一日の生活で何度階をまたぐことになるのかまで見ておきたいところです。

将来を考えるときは、現在の部屋名にこだわらず、生活の中心を一つの階へ寄せられる余地があるかを見る方法もあります。たとえば、普段過ごす場所とトイレ、就寝できる部屋などを近い範囲で使えるかを間取りから確認しておくと、将来の使い方を考える材料になります。

将来への不安を考えるときは「何歳まで階段を使えるか」を予測するのではなく、生活の中心となる場所がどの階にあり、必要な移動をどこまで減らせそうかを間取りから確認することが現実的です。

ただし、年齢を重ねたときの身体状況には個人差があり「この間取りなら老後も問題ない」「3階建てなら将来住めなくなる」と一律に判断することはできません。将来の身体能力を予測するのではなく、生活の仕方が変わった場合にも使い方を調整できそうか、という範囲で購入前の判断材料にするのがよいでしょう。

「3階は暑い」「1階は暗い」は階数だけでは決まらない

3階建てについては「3階は夏に暑くなりやすい」「1階は日当たりが悪くなりやすい」といった情報も見かけます。ただし、実際の室温や明るさは、何階にあるかだけで決まるものではありません。

たとえば3階の部屋でも、屋根や外壁、窓の断熱性能、窓の大きさや向き、日射を受ける時間などによって室内環境は変わります。反対に1階でも、道路や隣地との距離、周囲の建物、窓の位置などによって光の入り方は異なります。

そのため、間取り図に書かれた「1階」「3階」という表示だけを見て、暑い・暗いと判断するのは十分ではありません。候補物件では、窓がどちらを向いているのか、周囲に光を遮る建物があるのか、どのような断熱性能を持つ住宅なのかを個別に確認する必要があります。

暑さや明るさを判断するときは、階数そのものよりも、方角・周辺環境・窓の配置・住宅の断熱性能を組み合わせて見ることが重要です。

特に完成済みの建売住宅であれば、図面だけで判断せず、実際の室内で明るさや日差しの入り方を確認できます。ただし、見学した時間帯や季節によって感じ方は変わるため、一度の見学だけで一年を通した室内環境まで判断しないことも大切です。

3階建てだから地震に弱いとは一律に判断できない

3階建ての住宅は建物が縦に長いため「2階建てより地震に弱いのでは」と心配になるかもしれません。しかし、耐震性は階数だけで決まるものではなく、建物ごとの構造設計や壁・柱・梁の配置、基礎などの条件を含めて確認する必要があります。

購入時に確認できる指標の一つが、住宅性能表示制度の耐震等級です。たとえば「耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)」は、地震による力に対して建物が倒壊・崩壊しにくい程度を1〜3の等級で示します。国土交通省の日本住宅性能表示基準では、等級1を基準として、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の地震力に対して倒壊・崩壊等しない程度とされています。

そのため、候補物件を見るときは「3階建てだから耐震性が低いのでは」と階数だけで判断するより、その住宅で耐震性能がどのように確認されているのかを見る方が具体的です。住宅性能評価を取得している場合は耐震等級を確認し、取得していない場合は、耐震性能についてどのような設計や確認が行われているのかを販売会社へ確認するとよいでしょう。

地震への強さを判断するときは、3階建てかどうかだけではなく、その住宅の構造や耐震性能について確認できる根拠を見ることが重要です。

なお、耐震等級が高ければ、あらゆる地震で被害が生じないことを保証するものではありません。住宅性能表示制度も「地震に対する倒壊・崩壊等のしにくさ」を一定の基準で評価する仕組みであるため、等級の数字だけを「絶対に安全」という意味で捉えないようにしましょう。

老後の暮らし、暑さや採光、耐震性は、それぞれ確認する対象が異なります。将来の使い方なら生活機能の配置、暑さや明るさなら方角・周辺環境・窓・断熱性能、地震への備えなら建物ごとの構造や耐震性能を見る必要があります。

気になる点があれば「3階建てだからどうか」ではなく、その不安を判断するために候補物件の何を確認すればよいのかまで分けて考えることが重要です。

ここまでで、生活動線と個別の注意点という2つの視点から、3階建て建売を見る基準を整理しました。次は、この判断基準を実際の3階建て建売に当てはめると、物件ごとにどのような違いが見えてくるのかを確認します。

実際の3階建て建売で見ると判断ポイントはどう変わる?

ここまで整理してきた判断基準も、実際の間取りに当てはめると見え方が変わります。同じ3階建てでも、LDKや水回り、個室、収納がどの階に配置されているかによって、日常で階をまたぐ場面は同じではありません。

そこでここからは、エイワハウジングが販売する実際の3階建て建売を例に、これまで見てきた生活動線の考え方を当てはめてみます。エイワハウジングでは、木造3階建ての見学可能物件も掲載されています。たとえば「LIVONE 千島1丁目2期」は3LDK+S・木造3階建て「LIVONE 平尾2丁目2号地」は1LDK+2S・木造3階建てとして公開されています。

実例を見る目的は、どちらの間取りが優れているかを決めることではなく、階別の配置が変わると、自分たちが確認すべき生活動線もどのように変わるのかを具体的に見ることです。

物件の広さやデザインだけではなく「この配置なら自分たちはどのように暮らすことになるか」という視点で比べていきます。

実例1|LIVONE 千島1丁目2期を生活動線の基準で確認する

LIVONE 千島1丁目2期は、延床面積112.40㎡・3LDK+Sの木造3階建てです。公式の間取り図を見ると、1階には玄関、シューズクローク、洗面・ランドリールーム、浴室、サービスルームなど、2階には17.6帖のLDKとキッチン、パントリー、3階には3つの居室が配置されています。

まず買い物の動線を見ると、駐車スペースや玄関は1階、キッチンとパントリーは2階です。そのため、車や玄関から食料品を運ぶ場合は、荷物を持って1階分上がることになります。一方、キッチンの近くにはパントリーがあるため、2階まで運んだあとは食品などをLDKと同じ階で収納できる配置です。

洗濯については、洗面・ランドリールームが1階にあり、間取り図では2階と3階にバルコニーがあります。どこで干すかによって必要な移動が変わるため「バルコニーがあるから便利」と見るだけでは十分ではありません。実際に生活するなら、室内干しを中心にするのか、どちらのバルコニーを使うのか、乾いた衣類を1階や3階の収納へどう運ぶのかまで当てはめて考える必要があります。

収納の配置にも特徴があります。1階にはシューズクロークやウォークインクローゼット、2階にはキッチン横のパントリーや収納、3階の居室にもウォークインクローゼットが設けられています。公式サイトでも、主寝室や3階の2部屋にウォークインクローゼットを設けていることが案内されています。

この間取りでは「3階建てだから移動が多い」とまとめるのではなく、買い物では1階から2階、洗濯では干す場所やしまう場所によって移動する階が変わる、というように生活行動ごとに分けて判断することができます。

たとえば、買い物袋を2階へ運ぶことを負担に感じる家庭もあれば、キッチンとパントリーが同じ階にあることを使いやすいと感じる家庭もあります。洗濯についても、実際の干し方や衣類の収納場所によって評価は変わります。このように実物件へ生活を当てはめると「3階建てが自分たちに合うか」という漠然とした判断ではなく、どの動線なら許容でき、どこが気になるのかを具体的に整理できます。

実例2|配置が異なる3階建て建売と比べる

2件目は「LIVONE 平尾2丁目2号地」です。延床面積96.82㎡・1LDK+2Sの木造3階建てで、1階にはサービスルームやウォークインクローゼット、2階にはLDK・キッチンに加えて浴室・洗面ランドリールーム、3階には居室・サービスルーム・フリースペースなどが配置されています。公式サイトでも、2階に水回りを集約した間取りとして紹介されています。

1件目の「LIVONE 千島1丁目2期」と比べると、違いが分かりやすいのは洗濯まわりです。千島1丁目2期では洗面・ランドリールームが1階にあり、2階・3階にバルコニーがあります。一方、平尾2丁目2号地では洗面ランドリールームが2階にあり、同じ2階にバルコニーも配置されています。

そのため、平尾2丁目2号地で2階のバルコニーを物干しに使う暮らし方なら「洗う→干す」までは階段を使わずに行えます。ただし、衣類をどこへ収納するかによって「しまう」までの動線は変わります。3階の居室へ衣類を運ぶのであれば階段移動が発生しますし、1階や2階の収納をどのように使うかによっても負担の感じ方は異なります。つまり、水回りが同じ階にまとまっているという情報だけで、洗濯動線全体が完結しているとは判断できません。

買い物については、平尾2丁目2号地も玄関が1階、キッチンが2階にあるため、食料品などを持って1階分上がる動きが考えられます。一方、2階にはキッチンに近いパントリーが配置されているため、2階まで運んだあとの収納は同じ階で行えます。

2つの実例を比べると、同じ「1階玄関・2階LDK・3階建て」でも、水回りや収納、バルコニーの配置が違えば、日常で階段を使う場面も変わることが分かります。

どちらが暮らしやすいかは、間取りだけでは決められません。室内干しが中心なのか、バルコニーを使うのか、衣類をどの階へしまうのかによっても評価は変わります。実物件を比較するときは、設備がどの階に配置されているかを見るだけでなく、自分たちが実際にどのように使うかまで当てはめて考える必要があります。

実例を比べると同じ3階建てでも配置によって動線が変わる

ここまで見た2物件は、どちらも木造3階建てで、1階に玄関、2階にLDKがあるという共通点があります。一方で、千島1丁目2期は洗面・ランドリールームが1階、平尾2丁目2号地は水回りが2階に集約されているなど、階ごとの役割には違いがあります。

この違いによって、同じ行動でも階段を使う場面が変わります。たとえば買い物では、どちらも1階から2階へ荷物を運ぶ動きが考えられますが、洗濯では「洗う場所」と「干す場所」の組み合わせが異なります。つまり「3階建て」「2階LDK」という条件だけを見ても、実際の生活動線までは分かりません。

物件同士を比べるときは「1階に何があるか」「2階に何があるか」と設備を並べるだけでなく、買い物・洗濯・着替えなど、自分たちが繰り返す行動がどの階をつなぐことになるのかを見る必要があります。さらに、荷物や洗濯物を持って移動するのか、1日に何度繰り返すのかまで考えると、同じ3階建てでも違いを捉えやすくなります。

実例から分かるのは、3階建てという共通点だけで暮らしやすさを判断するのではなく「何をするために、どの階を行き来する間取りなのか」を物件ごとに比べる必要があるということです。

そのため、3階建て建売を複数比較する場合も「3階建てだから候補から外す」「2階LDKだから同じような暮らしになる」と考えるのではなく、自分たちが負担に感じそうな動線がどの物件にあるのかを一つずつ確認した方が、候補を絞り込みやすくなります。

実際の3階建て建売を比べると、同じ「3階建て」「2階LDK」であっても、水回りや収納、バルコニーなどの配置によって日常の動きは変わります。物件の階数や部屋数だけを比べても、自分たちにとって使いやすいかどうかまでは判断できません。

候補物件を比較するときは、共通する条件よりも、自分たちが繰り返す行動に関わる配置の違いを見つけることが、3階建てとの相性を判断する手がかりになります。

ただし、間取り図から想像できることには限界があります。階段の上り下りの感覚や、荷物を持って移動するときの負担、収納の使い勝手などは、図面だけでは判断しにくく、実際に建物の中を歩くことで確かめやすくなります。次は、3階建て建売を見学するときに、間取り図で考えた生活動線をどのように確かめればよいかを整理します。

※掲載している物件情報は2026年8月25日時点のものです。販売状況や掲載内容は変更される場合があります。

3階建て建売の見学で実際に確認したいこと

3階建て住宅の購入検討時に確認すべき5つのポイント(階段往復、荷物運搬、洗濯動線、収納、家具搬入)をまとめたイラスト図解。

間取り図で生活動線を考えておくと、候補物件で確認したい場所はある程度絞れます。ただし、階段の上り下りの感覚や、荷物を持ったまま移動したときの負担、収納の使い勝手などは、図面だけでは判断しにくい部分があります。

3階建ての建売を見学するときは、各部屋を順番に見るだけでなく、実際に暮らすつもりで家の中を移動してみることが重要です。玄関からキッチン、洗濯機から干す場所、収納から使う場所まで歩いてみると、間取り図で想像していた動線との違いに気づくことがあります。

ここでは、3階建て建売の見学時に、1階から3階まで実際に歩きながら確認したいポイントを整理します。

1階から3階まで実際に往復してみる

3階建ての見学では、各階を一度ずつ見るだけでなく、1階から3階まで実際に何度か往復してみると、階段の使い方を具体的にイメージしやすくなります。

見るべきなのは、単に「上りやすいか」「きついか」という感覚だけではありません。階段の幅や勾配、途中での曲がり方、手すりの位置なども、実際に歩きながら確認しておきたい部分です。また、途中ですれ違いやすいか、荷物を持った状態でも動きやすそうかという視点も加えておくと、実際の暮らしに近い確認になります。

できれば、玄関からLDK、LDKから寝室というように、普段繰り返しそうな動線を意識して歩いてみてください。1回上っただけでは気にならなくても、何度か往復すると「この移動を毎日繰り返しても負担にならなさそうか」を考えやすくなります。

見学では階段そのものを見るだけでなく、実際の生活を想定して1階から3階まで往復し、毎日使う場面を体感してみましょう。

ただし、見学時の体調や靴、荷物の有無によって感じ方は変わります。その場で「問題ない」と即断するのではなく、家族それぞれが使う場面を想像しながら確認するとよいでしょう。

玄関・駐車場からキッチンまで荷物を運ぶつもりで歩く

3階建ての建売では、玄関や駐車場とキッチンが別の階にある間取りもあります。見学時には、単に「玄関からLDKまで近いか」を見るのではなく、買い物袋や飲料などを持って帰宅した場面を想定して歩いてみると、日常の負担を具体的にイメージしやすくなります。

たとえば駐車場から玄関に入り、靴を脱ぎ、階段を上がってキッチンまで移動する流れを実際にたどってみます。その途中に曲がり角が多くないか、荷物を持ったまま階段を使いやすそうか、キッチンへ着いたあと食品や日用品をすぐ収納できる場所があるかまで確認すると、間取り図だけでは分かりにくい使い勝手が見えてきます。

また、普段の買い物量も判断に影響します。週末にまとめ買いをする家庭と、少量ずつ買う家庭では、同じ1階分の移動でも感じ方は変わります。ペットボトルや米など重いものを購入することが多い場合は、そうした荷物を運ぶ場面まで想像しておくとよいでしょう。

玄関や駐車場からキッチンまでを「買い物帰りの動線」として歩き、普段の買い物量でも無理なく運べそうかを判断してみてください。

実際の買い物袋を用意しなくても、普段どの程度の荷物を持ち帰るかを思い浮かべながら歩くだけでも確認できます。特にまとめ買いが多い家庭は、重い荷物を持った状態で階段を使う場面を具体的に想像してみてください。

洗濯機から干す場所・収納まで一連で歩く

洗濯動線は、間取り図で確認しただけでは実際の負担を判断しにくい部分です。見学時には、洗濯機の位置だけを見るのではなく、洗濯物を持って干す場所まで移動し、乾いた衣類を収納へ戻すところまで一連の流れとして確かめてみます。

たとえば洗濯機とバルコニーが別の階にある場合は、濡れた洗濯物を持って階段を使うことになります。反対に、洗濯機と干す場所が同じ階にあっても、衣類をしまう収納が別の階にあれば、乾いた後に移動が発生します。どの工程で階段を使うのかを分けて見ると、実際の負担をイメージしやすくなります。

見学では、洗濯機の設置場所から物干しスペースまで歩き、そこから家族の衣類を収納する場所まで移動してみてください。途中の扉や階段が使いやすそうか、洗濯かごを持った状態でも通りやすそうかという点も確認材料になります。

洗濯動線は「洗う場所」だけではなく「洗う→干す→しまう」を最後まで歩いてみると具体的に判断できます。

なお、外干し・室内干し・乾燥機の使用など、家庭によって洗濯方法は異なります。自分たちが普段している洗濯方法を前提に、どの工程で階をまたぐことになるのかを確認してください。

各階の収納を「何を入れるか」まで想定して見る

見学では、収納の数や広さだけを確認して終わらせないことが大切です。3階建てでは生活する場所が複数の階に分かれるため、収納があっても、使う場所から離れていると日常の移動が増えることがあります。

たとえば、玄関まわりでは靴だけでなく、ベビーカーや外遊び用品、雨具などをどこへ置くのかを考えます。LDKの近くでは、食品や日用品、掃除用品などをどこへしまうのか、寝室の近くでは衣類や寝具をどこへ収納するのかまで当てはめてみます。

その際は「ここに入りそう」という感覚だけでなく、実際に使う物の量まで想像しておくと判断しやすくなります。奥行きや棚の位置、扉を開けたときの使いやすさに加えて、物を取りに行くために別の階へ移動する場面が多くならないかも確認したいところです。

収納を見るときは「何を入れて、どこで使うのか」まで当てはめると、各階の収納が自分たちに合っているか判断しやすくなります。

現在の住まいでよく使っている物や、収納場所に困っている物をいくつか思い浮かべてから見学すると、候補物件に置き換えて考えやすくなります。すべての持ち物を想定する必要はなく、毎日のように使う物から優先して確認するとよいでしょう。

冷蔵庫やソファなど大型家具の搬入経路を確認する

3階建ての建売では、冷蔵庫やソファ、ベッドなどの大型家具・家電を、使う階まで運べるかも購入前に確認しておきたい点です。特に2階LDKや3階の寝室へ設置する場合は、階段や廊下を通って設置場所まで運べるかを確認する必要があります。

見学時には、玄関から設置予定の部屋までの経路をたどり、階段の幅や曲がり方、踊り場、廊下、ドアの位置などを確認します。階段の途中で大きく向きを変える場所がある場合は、家具や家電のサイズによって搬入が難しくなることも考えられます。

また、現在使っている家具を新居でも使う予定なら、あらかじめ本体サイズを確認しておくと比較しやすくなります。冷蔵庫などは本体寸法だけでなく、搬入時に必要な余裕もあるため、実際に購入・搬入する際は販売店や配送業者へ確認する必要があります。

大型家具・家電は「置けるか」だけでなく「玄関から設置場所まで運べるか」までセットで確認しておきましょう。

なお、階段からの搬入が難しい場合でも、物件や周辺条件によっては吊り上げなど別の搬入方法を利用できることがあります。ただし、対応の可否や追加費用は条件によって異なるため「階段を通らなければ搬入できない」と決めつけず、気になる場合は購入前に販売会社や配送業者へ確認しておくとよいでしょう。

見学で確かめたいのは、間取り図で想像した生活動線と、実際に歩いたときの感覚に大きなずれがないかという点です。階段、買い物、洗濯、収納、家具の搬入などを具体的な場面に置き換えて確認すると、候補物件での暮らしをより現実的に考えられます。

特に確認したいのは「その動線を毎日のように繰り返しても負担にならなさそうか」という点です。1回歩くだけではなく、荷物を持つ場面や家事の流れまで重ねてみると、自分たちの暮らしとの相性を判断しやすくなります。

ここまで確認したうえで、気になる点がある場合は、見学時に販売担当者へ確認しておくとよいでしょう。購入後に気づくのではなく、実際に住む前提で一つずつ確かめておくことが、3階建て建売を判断する材料になります。

3階建て建売についてよくある質問

3階建ての建売住宅を検討していると「2階LDKは後悔しやすいのか」「子どもが小さい家庭でも暮らしやすいのか」「2階建てと3階建てのどちらを選ぶべきか」など、間取りや家族構成に関する疑問が出てきます。

ここでは、これまで本文で整理してきた考え方を踏まえながら、3階建て建売を検討するときに迷いやすいポイントをQ&A形式でまとめます。

Q. 2階LDKの3階建ては後悔しやすいですか?

2階LDKだからといって、後悔しやすいとは限りません。確認したいのは、玄関・駐車場、水回り、収納など、日常的によく使う場所との位置関係です。

たとえば玄関が1階、LDKが2階なら、買い物後に荷物を持って階段を上がる場面があります。一方で、キッチンや収納、水回りが2階にまとまっていれば、LDKを中心とした移動を抑えられる場合もあります。

2階LDKを判断するときは「2階にあること」だけではなく、自分たちが毎日どの場所との間を行き来することになるかを確認してください。

完成物件であれば、玄関からLDKまで実際に歩いてみると、図面だけでは分かりにくい負担も確かめやすくなります。

Q. 小さい子どもがいる家庭は3階建てに向いていませんか?

小さい子どもがいるからといって、3階建てが一律に向いていないわけではありません。見るべきなのは、子どもが普段過ごす場所と、LDK・トイレ・洗面・浴室・寝室などの位置関係です。

たとえば、家族が長く過ごすLDKとトイレが同じ階にある場合と、頻繁に別の階へ移動する必要がある場合では、日常の使い方が変わります。また、子どもを抱いた状態や荷物を持った状態で階段を使う場面がどの程度あるかも、家庭によって違います。

小さい子どもがいる家庭では、LDK・水回り・寝室などを行き来するときに、子どもと一緒に階段を使う場面がどの程度あるかを具体的に見ておくことが判断材料になります。

見学時には、子どもと一緒に移動する場面を想定して、LDK・水回り・寝室までの動線を実際に歩いてみると、暮らし方をイメージしやすくなります。

Q. 2階建てと3階建てで迷ったら何を優先すればよいですか?

2階建てと3階建てで迷ったときは、階数そのものを比べるより、自分たちが毎日繰り返す行動と間取りの相性を優先して考えると判断しやすくなります。

たとえば、買い物後に玄関からキッチンまでどのように移動するか、洗濯は「洗う・干す・しまう」をどの階で行うか、家族が長く過ごす場所とトイレや収納が近いか、といった点をそれぞれの候補物件で比べます。

2階建てと3階建てを比べるときも、候補物件によって階段を使う回数や各階の配置は異なります。候補物件ごとに同じ生活行動を当てはめて比べる方が、階数だけを比較するより実際の暮らしを想像しやすくなります。

比較するときは、階数の少なさではなく、自分たちが頻繁に使う動線に無理がないか、購入後に変えにくい配置が暮らし方に合っているかを優先して見てください。

最終的には、図面上で条件を比べたうえで、完成物件であれば実際に歩いてみると判断しやすくなります。階段の感覚や荷物を持った移動など、図面だけでは分かりにくい部分まで含めて比較するとよいでしょう。

まとめ|3階建てかどうかではなく、自分たちの暮らしとの相性で判断する

3階建ての建売住宅は、3階あるという理由だけで後悔しやすいとは判断できません。暮らしやすさを見るうえで大切なのは、LDKや水回り、収納、個室がどの階にあり、自分たちが日常生活でどのように行き来することになるかです。

購入前には、買い物や洗濯、収納など普段繰り返す行動を候補物件の間取りに当てはめてみてください。現在だけでなく家族の暮らし方が変わった場合も考え、購入後に大きく変えにくい配置に無理がないかを優先して比べます。

また「老後は大変」「3階は暑い」「地震に弱い」といった不安も、階数だけで結論を出すのではなく、生活機能の配置や周辺環境、住宅性能など、その住宅ごとの条件を確認する必要があります。

間取り図で候補を絞ったら、最後は実際の建物を歩いてみましょう。階段を往復し、玄関からキッチン、洗濯機から物干し・収納までを普段の生活に置き換えて歩くことで「この家で自分たちはどう暮らすことになるか」を具体的に判断しやすくなります。

エイワハウジングでは、実際に見学できる新築一戸建ても公開しています。3階建てが自分たちに合うか迷っている場合は、間取り図だけで決めず、気になる物件を実際に歩きながら生活動線を確かめてみてください。

まだ候補物件を決めていない方は、新築一戸建て・分譲地情報からエリアや条件を絞って比較できます。